デスクトップの向かうとこ

デスクトップは何処へ行くのだろうか。
Web2.0という流れがあり、手元にあるデータだけでなくインターフェースまでもがネットワークに移行してしまいそうな勢いが感じられる。

Webアプリケーション開発では、リッチクライアントが現在のトレンドだ。
FlashAJAXなどによりユーザインターフェースはこれまでのHTMLからすると考えられないくらい使いやすいものになる。(FlashはHTMLとは関係が無いが、インターフェースがサーバ側にあることを考えると流れとしては同じではないだろうか。非同期通信も利便性を大きく向上させる重要なファクターであるがこれについては今回は述べない。)

クライアントマシン(デスクトップPCやノートPC)に必要なものは、これらのインターフェースを描画するソフトウェアだけあればよい。HTMLの場合は、WebブラウザFlashの場合はブラウザにプラグインするFlashプレイヤーだ。

こうなるとデータは当然ネットワークにある必要がある。そうでない場合、ネットワークに接続するたびにアプリケーションを自分好みの設定にする作業を行う羽目になってしまう。

そして、最近、シンクライアントが流行り始めている。
シンクライアントとは、クライアント側に最低限の機能しか提供しないマシンのことで、アプリケーションやデータはサーバ側にあり、管理・運用コストの削減、セキュリティの強化などのメリットがある。
何年か前、同じようにシンクライアントが注目されていたことがあったが、今回の場合もまた廃れてしまうのだろうか。

それとも、Web2.0の流れに乗って、シンクライアントが主流になるのだろうか。
アプリケーションやデータがネットワーク(サーバ)側に移行している、この潮流に上手くマッチすることができるかもしれない。

数年前に比べて、ネットワーク技術もセキュリティ技術も、そして、アプリケーションインターフェース技術も格段に進歩してきた。ネットワークに散在した情報はWebサービスで公開され、それぞれのアプリケーションはお互いに情報を共有しやすくなる。これらのデータを利用して、使いやすいインターフェースでユーザはアプリケーションを操作する。
映画マトリックスのように、プラグを差し込むだけで自分が慣れ親しんだ環境に簡単に入ることができるようになる。理想的な環境だ。

しかし、それにはまだ多くの課題も残されていることだろう。
データはどこに置く?ブログなどのデータは、大したことはないが(そうでない人もいるかもしれない)、もっと重要な、いま、自分のハードディスクに厳重に保存してあるようなデータを、ネットワークのどこかに保存したい人がいるだろうか。(いるかもしれないが)
Bloggerのサイトが消えてなくなったら、このデータはどうやって復旧する?他人に読まれたくないようなデータを、SSLが使えるけども、暗号化もされていないようなデータベースに保存されていたら?

それでも、少しずつ理想的な環境が整いつつあるのは間違いない。